■TOEICとセンター試験の違いって何?
■難易度を比較するとどっちが難しい?
■受験英語はTOEICで通用するんですか?
こういう疑問についてお答えしていきます。
TOEICとセンター試験、どちらの難易度が高いのか気になると思います。
かくいう私も、大学に入った後「受験で英語対策したからTOEICもいけるのでは?」と思ってました。
ただ結論をいうと「TOEICとセンター試験は別物」です、難易度も違います。
そこで今回のテーマは
- 【結論】TOEICとセンター試験は別物【比較は不要】
- TOEICとセンター試験の違いを比較
- TOEICとセンター試験の共通点
この3点について解説をしていきます。
これからTOEICを受けようと考えてる学生さんは参考にしてください。
もくじ
- 【結論】TOEICとセンター試験は別物【※比較は不要】
-
TOEICとセンター試験の違いを比較
- ①問われる英語力が違う
- ②TOEICはリスニング/リーディングの配点が同じ
- ③時間配分の重要性は「TOEIC>センター試験」
- ④TOEIC→ビジネス英語も出ます
- ⑤TOEIC→より自然な英語力が必要
-
TOEICとセンター試験の共通点
- ①「文法問題」がしっかり出ます
- ②試験に慣れるとスコアが伸びやすい
- ③試験は全員(ほぼ)同じ内容を受ける
- 【まとめ】TOEICとセンター試験には違いと共通点がアリ【※高校生も戦える】
【結論】TOEICとセンター試験は別物【※比較は不要】
いきなりつまらない結論ですが…
TOEICとセンター試験は、内容や試験の目的が違うので比較できません。
なので当然、難易度の比較もナンセンスだったりします。。。
これについては、この後で触れる「TOEICとセンター試験の違い」を見てもらえれば納得してもらえるかと。
また「センター試験とTOEICの点数換算」も無意味です。
たまに
「センター試験140点だとTOEICだといくつですか?」
「センター英語で6割はTOEICだとどれくらい?」
といった声も聞きますが、あまり当てにならないかなと思います。
なぜなら「基本的な英語の知識」が付いてるから。
TOEICでは中高で習った単語や文法の知識はかなり活きてきますよ。
TOEICとセンター試験の違いを比較
TOEICとセンター難易度の違いは下の5点です。
- 問われる英語力が違う
- TOEICはリスニング/リーディングの配点が同じ
- 時間配分の重要性は「TOEIC>センター試験」
- TOEIC→ビジネス英語も出ます
- TOEIC→より自然な英語力が必要
それぞれ順番にみていきます。
①問われる英語力が違う
1つ目は「問われる英語力が違う」という点。
センター試験では
- 小説や論文
- 説明文の読み取り
- 発音問題
などがメインです。
ですが、TOEICでは「日常の出来事」と「ビジネスシーン」この2つがメインです。
割合としてはややビジネス寄りになっています。
高校生にとっては、日常の出来事は問題ないとして…
現実味のないビジネス英語
これは馴染みがなさすぎるので、高校生にはキツイと思います。
外部試験導入にTOEICが入っているのは本当に驚き。高校生とビジネスの話はトピズレもいいところ。ある有名進学校でTOEICの試験官をやりましたが、相当数の人数の生徒の爆睡時間になりました。
こんな大事なことを決める人たちが、そういった基本的なことさえ知らないわけですからね。
— 米原幸大 (@shin_eikai) May 23, 2017
実際に単語を見るとわかるのですが、受験で出てくる単語でさえも、TOEICでは意味が異なって出ます。
これを想定してなのか、TOEIC自身が「英語民間試験の導入」を辞退したほどです。
②TOEICはリスニング/リーディングの配点が同じ
2つ目は「リスニングとリーディングの配点が同じ」という点。
センター試験でもリスニングはありますが…
TOEICではリスニングとリーディング、どちらも「100問ずつ」「445点満点」で出ます。
なので高スコアを取るとなると、当然どちらも対策する必要があります。
私の場合、受験のときはリーディングに力を入れてたので…
リスニングの時間はかなり「聞き取れない」問題が多かったです。
③時間配分の重要性は「TOEIC>センター試験」
3つ目は「TOEICは時間配分がシビアすぎる」という点。
私も過去にセンター試験は受けましたが…
TOEICを受けた後に感じるのは「TOEICの方が時間配分がシビア」です。
理由はいろんなところで言われるように
問題数に対して時間が少なすぎるからです…。
朝から長文のハーフ模試こなしている。センター試験も時間との勝負だったが、TOEICってセンターと比にならないくらいえげつないと思う。
— みなみ☆MO.001 (@K0432K) April 18, 2013
リスニングは「全員が同じテンポで解ける」ようになっていますが。。。
リーディングは「時間配分がその人に委ねられる」ので、要領よく解いていく練習が重要になってきます。
④TOEIC→ビジネス英語も出ます
4つ目は「TOEICはビジネス英語が出る」という点。
①でも言いましたが、センター試験と比べて、出てくる単語の特徴が違うことも多々あります。
TOEICは主にビジネス。高校生にトピックが合わないケースが多々あります。
「センター試験にかわる2020年度からの新大学入試の「英語」について、文科省はTOEICなどの民間試験を活用する方針を示していた」 https://t.co/Qb9gDtotHA
— 米原幸大 (@shin_eikai) July 8, 2017
なので、文脈を理解して解くというのが難しいことも。
もし受けようと思っているなら1度、問題集などを見て「どんな問題が出るのか?」をチェックしてみるのがいいです。
⑤TOEIC→より自然な英語力が必要
最後は「TOEICは自然な英語力が必要になる」という点。
いわゆる「ザ・試験」的な英語のやりとりはあまりされません。
TOEICのリスニングでは
「流れた英文に対して正しい返しをしている文はどれか?」
を問われるパートがあります。
1つ具体例を紹介します。
Why are there so many cars on the road?
(なんで道に多くの車があるの?)
これをリスニングで問われると
「Whyで聞いてるから、選択肢にbecauseかtoが来るはず」
と思いがちですが、実際はほとんど来ません。
- 町内イベントが今日、開かれるのよ
- さあ?僕もわからないよ
- ちょっとそこの人に聞いてみましょうか
こういった返しが正解になることは珍しくありません。
特に最近のTOEICでは、こういう返しが答えになるケースが本当に多いです。
なので、先入観で答えを選ぶと、返って間違える可能性が高くなります。
TOEICとセンター試験の共通点
一般的に、センター試験とTOEICは別物ですが…
TOEICとセンター試験にも共通点は3つあります。
- 文法問題がしっかり出る
- 試験に慣れるとスコアが伸びやすい
- 試験は全員(ほぼ)同じ内容を受ける
こちらも1つずつみていきます。
①「文法問題」がしっかり出ます
1つ目の共通点は、TOEICもセンター試験も
文法力が問われるパートが出る
ということ。
TOEICは大学入試の英語と非常に親和性が高く、Part5とPart6などはほとんど文法と品詞の知識で解けてしまいますし、Part7もセンター長文が解けるなら簡単。リスニングも傾向さえわかれば、難関大のリスニングのほうがずっと難しいです。つまり、本当はTOEIC800-900くらい取ってから大学に来てほしい。
— 横山雅彦/Masahiko YOKOYAMA (@strong_logic) September 12, 2019
文法であれば、TOEICでもセンターでも問われる内容は似ています。
また問題数も30問あるので、高校生にとって得点源になりますね。
「習った英語力がそのまま活かせる」という意味で、文法問題を取れば、高校生も高いスコアを狙いにいけます。
②試験に慣れるとスコアが伸びやすい
2つ目の共通点は、どちらも
試験に慣れるとスコアが意外と伸びる
ということ。
センター試験も時間との戦いですが、TOEICはそれ以上に時間との戦いになります。
初めて受けると面食らいますが、「時間配分」を決めるだけでも全然違います。
前もって「各パートにかける時間」を決めておくと、初回よりも時間に追われる心配はグッと減りますよ。
また「取りにいく問題」と「捨てる(適当にマークする)問題」の取捨選択も大事かなと。
TOEICも、正解数に応じてスコアが決まるようになっています。
なので、自分が解ける問題をしっかり取ることが大切です。
③試験は全員(ほぼ)同じ内容を受ける
3つ目の共通点は
試験は全員、同じ内容を受ける
ということ。
(※実は会場によって微妙に違うケースあり)
TOEICは「英検」のように、級が分かれている試験ではありません。
なので受験者はみんな同じ内容の試験をうけます。
TOEICは英検等と違いレベル別になっていない。上級者も初心者も同じテストを受ける。だから、全問解けない人が沢山いるのは当たり前。全員が最後まで手を付けられるようなら、上級者は時間が余り過ぎることとなる。よって、自分の処理手順・時間配分に従い、とれる所をとるという戦略が大事。
— 🎃MAGICIAN-K🕷️ (@katsumimasuhara) November 18, 2018
あっさり解ける問題もあれば、上級者向けの難しい問題もあります。
TOEICの良い点は「自分の英語力を客観的に計れる」という点。
問題も、中学生で習うものから、ビジネスレベルまで出題されます。
加えて「スコアで結果がわかる」ので、合否はなく、自分の英語力を数字として分かるのは大きいですよ。
余裕があれば1度、自分の英語力がどんなものか知るために、お試しで受けるのもアリです。
【まとめ】TOEICとセンター試験には違いと共通点がアリ【※高校生も戦える】
ここまで「TOEICとセンター試験の違いを比較」してきました。
試験の特徴上、高校生にとって不利に感じる点が目立つのはある種、仕方ないことです。
ただ一方で、高校生にとって有利になる点があるのも事実です。
2020年の大学入試では、TOEICの導入は撤廃されましたが…
もしも入試やその後のために受験を考えている高校生は、今回の内容を踏まえて受けてもらえればと思います。
(※一定のスコア以上を目指すなら、センターとは別の勉強が必要になる点は注意です)