
■大学入試の英語って何が問題なんだろう
■英語は外部試験を利用するけど...問題点って?
■問題点が複雑だからシンプルに解説してほしい
2020年からセンター試験が廃止され、大学入試のルールが変わりましたね。
わけあって「延期」になったのですが...
システムが複雑すぎて「何が問題点」なのかわかりにくいと思います。
また延期になっただけで、中身が変わらない可能性もあるので、大まかな理解はしておいた方が安心です。
そこで、今回お話するテーマは
- 英語外部試験利用の問題点5つ【※わかりやすく解説】
- 英語外部試験利用の延期はいつまで?
この2点について。
大学入試は多くの受験生にとって、人生の分岐点と言える時期です。
入試の前に、問題点について知っておいて損はないハズ。。。
もくじ
大学入試 英語外部試験利用の問題点まとめ【※わかりやすく解説】
ザックリ挙げると問題点は5つあります。
- 英語の民間試験の種類が多い
- それぞれの試験で英語レベルを比較できない
- 地域や経済の負担・格差を生んでしまう
- 大学入試共通テスト用に英検を受ける必要アリ
- 各試験で求められる英語力が違う
それぞれ順番に解説をします。
①英語の民間試験の種類が多すぎる
英語の民間試験の種類っていくつか知ってますか?
結論をいうと「8種類」もの試験があります。
- 英検
- TOEIC
- TOEFL
- GTEC
- TEAP
- TEAP(CBT)
- IELTS
- ケンブリッジ英語検定
日本で認知されているのは、英検とTOEIC(TOEFL)くらいだと思います。。。
この中から、自分が良いスコアを取れそうな試験を選ぶ必要があります。
TOEICは自主的に辞退をしたので、少なくとも大学入試共通テストで受ける必要はなくなりました。
「試験の数が多いと何の問題が?」って思うかもしれませんが...
英語の民間試験がこれだけ多いと「それぞれの試験で英語レベルが比べづらい」という問題点が出てきます。
②それぞれの試験で英語レベルの比較ができない
当たり前ですが...これだけ試験の種類が多いと
スコアに対する英語力を正しく比較できない
という問題点が出てきます。
例えば
「英検2級ってTOEICだと何点くらいなのか?」
「日本の英検とケンブリッジ英検で何の違いが...」
「どの試験が高い評価をされやすいの?」
こんな感じで、ぱっと見て「どっちが相対的に高いのか」が判断できません。
受験生も分からなければ、もちろん採点する側、合否を決める人も分かってません。
英語の民間試験が多すぎるこのシステムは問題大アリです。
③地域や経済の負担・格差を生んでしまう
これも受験生や家庭によっては大問題です。
なぜなら、住んでいる地域によって「受験会場」へ行く負担が大違いだから。
比較的、人が多い都市部であれば「会場」が多いので、受験はしやすくなってます。
(※大学入試共通テストは、2回受けて成績が良い方を大学に出せるシステム)
ですが、これが地方に住んでいる人であった場合...
- 会場の数がそもそも少ない
- 往復や移動の交通費で出費がいたい
- 電車などの場合、遅延の可能性もありえる
こういった不公平・負担が生まれます。
もちろん、受験前に対策をする受験生がほとんどなので「参考書」「塾」などでの費用もかかります。
なので、必然的に「1回の試験でベストな成績を出す」といった方法を取らざるを得ない子も出てくるはずです。
④大学入試共通テスト用に英検を受ける必要アリ
入試制度変わるのはみんな公平だから別にいいけど英検もう1回受けなきゃいけないのはまじで意味わからん
— テオにゃん (@Teonyan_Himari) September 23, 2019
これも正直「え?」って思いましたが...
過去にとった英検の成績は、大学入試共通テストでは無効になってしまいます。
(※あくまで延期になる前の段階の話です)
ここがややこしいのですが、大学入試に提出する英検は「もう1回」受ける必要があります。
一方で、自分が志望している大学が提示している資格は「受験の年より前に取ったものでもOK」となってます。
この問題点は本当にナゾ過ぎるので、見直しの段階で改善されるといいですね。
⑤各試験で求められる英語力が違う
これも何となくわかると思いますが...
英語の外部試験で受けられるテストは、求められる英語力が異なってます。
例えばTOEIC。(現在はすでに大学入試の利用は辞退してますが)
具体的にどんな英語力が求められてるかと言うと
- 日常的に使われる英語表現
- 仕事で使われるビジネス英語
- リスニング力とリーディング力
- ※時間内に問題を解き切る時間配分
こういった力です。
一方で英検となると...
- 教育や医療をテーマにした長文読解力
- やや大学入試で通用する英語力
- リスニングやスピーキング力
こんな感じで、試験によって計るものが全然違ってきます。
①でも触れましたが、試験によって図ろうとする英語力が違うので、それぞれを比較することがナンセンスってことですね。
それに気づけなかったことは、問題点の1つとしてかなり致命的。。。
英語外部試験利用の延期はいつまで?【いつから再開?】
「受験生無視」憤り 英語民間試験見送り 九州の教育現場「決断遅すぎる」 https://t.co/Z4fbwajCYS
受験期間開始まで半年を切り、受験に必要な共通IDの手続きが始まった時期になって「受験生にお勧め出来るシステムではない」と4年も実施を先延ばしにしたのだから、現場が激怒するのは当然だ! pic.twitter.com/2ULdD5v37N
— ステイメン@打倒!凶人安倍! (@deskain) November 2, 2019
現時点では「4年後の2024年」まで延期されることになってます。
なので、早くても2024~2025年から制度が始まると考えて良いです。
もちろん、制度の問題点や、改善を含めての延期なので...
今回、ここで紹介した内容からまた変わる可能性が高いので、動きは要チェックです。
【まとめ】英語外部試験利用は問題点が多すぎる【※高校生は常にチェックしよう】
今回の内容をまとめます。
- 英語外部試験の利用は問題点は5つ
- ①試験の数が多すぎる
- ②各試験で英語レベルの比較が困難
- ③お金の負担も大きい
- ④英検は基本的にもう1度受ける必要あり
- ⑤求められる英語力が試験によって違う
実際は他にも、問題点はいろいろありますが、中でも受験生にとって大事なポイントをまとめました。
文科省の失言があって、今回の件は見直しも踏まえて延期となりました。
ここに関しては受験生にとって安心できるポイントだと思います。
ただ、延期になったからと言って、制度が良くなるかどうかはまだわからないので...
2024年以降に、受験を控えている学生や親の人は、常に外部試験に関するニュースはチェックしておくことをオススメします。